今回はMLBのテキサス・レンジャーズに所属しているジェイコブ・デグロムについてご紹介します。
デグロムのプロフィール【20歳で投手に転向】
ジェイコブ・アンソニー・デグロム(Jacob Anthony deGrom)。1988年6月19日生まれ。アメリカ・フロリダ州出身。2021年現在、MLBのニューヨーク・メッツに所属している右投左打の投手です。背番号48。
その人間離れしたピッチングからdeGrominator(デグロミネーター)という愛称でファンから親しまれています。
大学2年生(20歳)までは遊撃手で、そこから投手に転向したという少し変わった経歴を持っています。
デグロムのプレースタイル&球種&球速
最速160キロのノビのあるフォーシーム、140キロ台後半の高速スライダーを軸にチェンジアップで緩急をつけます。また割合は低いですがカーブも投げます。
また、パワーピッチャーでありながらコントロールにも優れています。
不安な点としては近年ケガが多い点です。ここ数シーズン、ローテーションを1年しっかり回れておらず、チームにとって計算が難しい投手となってしまっています。
しかし、健康であれば3度目のサイ・ヤング賞獲得も現実的なレベルの投手です。
デグロムの成績【2年連続サイ・ヤング賞】
2014年にデビューし、9月15日のマイアミ・マーリンズ戦で初回先頭打者から8者連続奪三振を記録(歴代最多タイ)するなどの活躍で新人王を獲得しました。
その後も安定した成績を残し続け、2018年シーズンでは217イニング、防御率1.70、269奪三振、WHIP0.91とキャリアハイの成績をあげ、最優秀防御率&サイ・ヤング賞を受賞しています。これだけの数字を残しながら、貧打のチームにいるのが原因で10勝9敗となっています。ちなみに10勝でのサイ・ヤング賞の受賞は先発として史上最小の勝利数です。
2019年シーズンも32先発、204イニング、防御率2.43(リーグ2位)・255奪三振(同1位)・WHIP0.97の成績を残し、2年連続でサイ・ヤング賞を受賞しました。この年も11勝8敗と勝ちには恵まれていません。
余談になりますが、サイヤング賞は記者の投票によって決まります。以前であれば勝利数も大きな選考基準としてとらえられていました。しかし近年のセイバーメトリクスの浸透により、勝利数以外の項目も重要視されるようになりました。これがデグロムがサイ・ヤング賞を受賞できた一つの理由と言えるでしょう。10年前であればデグロムのような10勝の投手がサイ・ヤング賞をとれた確率は限りなくゼロに近いでしょう。
2020年シーズンは新型コロナウィルスの影響により短縮シーズンとなりました。12先発、68イニング、防御率2.38・104奪三振・WHIP1.08で最多奪三振を記録しました。
2021年シーズンは前半高いパフォーマンスをみせ、オールスターゲームにも選出されますが右肘のケガで辞退しチームから離脱。シーズン中の復帰は叶いませんでした。
2022年後半戦から復帰します。この年の終わりにFAとなりテキサス・レンジャーズへ移籍しました。
テキサス・レンジャーズの一員として迎える2023年シーズンでしたが、6月に右肘のトミー・ジョン手術を受けることを決断しました。復帰は2024年シーズン中頃と見られています。
デグロムの契約&年俸
2022年にテキサス・レンジャーズと5年総額1億8500万ドル(約259億円)で契約しています。
デグロムのグローブ
デグロムのスパイク
デグロムはナイキのスパイクを使用しています。