今回はMLBのカンザスシティ・ロイヤルズに所属していたザック・グレインキーについてご紹介します。
ザック・グレインキーのプロフィール
ドナルド・ザカリー・グレインキー(Donald Zackary Greinke)は1983年生まれのアメリカ・フロリダ州出身です。2024年現在はフリーエージェントとなっています。右投右打のピッチャーです。
マウンドから次に投げる球種をキャッチャーに口頭で伝えてしまうなど、変わった言動が多いことで有名な選手です。
ザック・グレインキーのプレースタイル【打率3割を越えたこともあるバッティングも魅力】
若手時代は160キロに迫るフォーシームや、切れ味抜群のスライダーを武器とする投手でしたが、年齢と共に球速が低下しています。
最近は140キロ台のフォーシームと同じ球速のスライダー、チェンジアップを織り交ぜながら、100キロ台のスローカーブを時折投げることによりバッターを困惑させるピッチングスタイルに変化しています。
コントロールに非常に優れ、ファンの間で精密機械と呼ばれています。ゴールドグラブ賞を何度も受賞しており、守備も超一流です。
また、バッティングが非常に良いことでも有名で1試合2本塁打を放つ試合があったり、打率3割を超えるシーズンもありました。シルバースラッガー賞を複数回受賞しており、文字通り攻守に優れた選手です。
ザック・グレインキーの成績【社会不安障害で一時は引退も考えた】
2002年のMLBドラフト1巡目(全体6位)でカンザスシティ・ロイヤルズから指名を受けます。
約1年をマイナーで過ごした後、2004年にメジャーデビューを果たします。メジャーではかなり早い20歳でのメジャーデビューとなりました。この年24試合に登板し8勝11敗で防御率3.97、WHIP1.17と20歳のルーキーとしては十分な成績を残しています。
2005年は後半に調子を落とし、33試合に登板し5勝17敗で防御率5.80、WHIP1.56という結果になりました。
2006年には社会不安障害を患いチームを離脱しました。一時は自殺を考えるほど深刻な状態でしたが、最終的には復帰しました。
完全に復帰した2007年は後半はリリーフに回ります。52試合に登板し7勝7敗で防御率3.69、WHIP1.30という成績でした。
2008年は先発に復帰。32試合に登板し13勝10敗で防御率3.47、WHIP1.28と成績を上げています。
2009年には33試合に登板し16勝8敗で防御率2.16、WHIP1.07と圧巻の成績をおさめます。オールスターにも初選出され、サイ・ヤング賞も受賞。飛躍の年となりました。
2010年は前年ほどの好成績ではありませんでしたが、一年間投げ抜きます。33試合に登板し10勝14敗で防御率4.17、WHIP1.25という成績でした。シーズン終了後トレードでミルウォーキー・ブルワーズに移籍しました。
ミルウォーキー・ブルワーズの一員として迎えた2011年はケガで出遅れましたが5月に復帰しました。この年28試合に登板し16勝6敗で防御率3.44、WHIP1.20と素晴らしい成績を残しました。
2012年はシーズン途中にロサンゼルス・エンゼルスにトレードされます。34試合に登板し15勝5敗で防御率3.48、WHIP1.20という結果でした。シーズン終了後にFAとなりロサンゼルス・ドジャースに移籍します。
2013年はシーズン序盤に乱闘による負傷で離脱したこともあり、登板数は伸ばせませんでしたが、28試合に登板し15勝4敗で防御率2.63、WHIP1.11と好成績を残しました。またこの年、打率.328という野手顔負けのバッティングを披露しシルバースラッガー賞を初めて受賞しました。
2014年は32試合に登板し17勝8敗で防御率2.71、WHIP1.15で、5年ぶりのオールスターに出場しました。またゴールドグラブ賞も初めて受賞しています。
2015年は32試合に登板し19勝3敗で防御率1.66、WHIP0.84と圧巻の成績を残し、オールスター出場、最優秀防御率、ゴールドグラブ賞を獲得。ちなみに防御率1.66は21世紀のMLBでは最高の記録です。この年の終わりに、契約上のFA権を行使しアリゾナ・ダイアモンドバックスに移籍しました。
2016年は低調とケガが重なり、26試合に登板し13勝7敗で防御率4.37、WHIP1.27という成績になっています。ゴールドグラブ賞を受賞しています。
2017年は前年よりも成績を上げ、32試合に登板し17勝7敗で防御率3.20、WHIP1.07でオールスターに選出され、ゴールドグラブ賞も受賞しています。
2018年は序盤は苦しんだものの後半に巻き返し、33試合に登板し15勝11敗で防御率3.21、WHIP1.08という成績でした。オールスターに選出され、ゴールドグラブ賞を受賞しています。
2019年はシーズン中盤にヒューストン・アストロズへトレードへ移籍しました。33試合に登板し18勝5敗で防御率2.93、WHIP0.98と素晴らしい成績を残し、オールスター選出、ゴールドグラブ賞受賞、シルバースラッガー賞受賞と、チームが変わっても好成績をおさめています。
2021年シーズン終了後にFAとなり、カンザスシティ・ロイヤルズへ移籍しました。
2023年は30試合に登板し2勝15敗で防御率5.06、WHIP1.27という成績でした。シーズンオフにFAとなっています。
ザック・グレインキーの契約、年俸【MLB史上最高額】
ザック・グレインキーは2023年はカンザスシティ・ロイヤルズ850万ドル(約10億円)でプレーしていました。
ザック・グレインキーのグローブ
ザック・グレインキーはローリングスのグローブを使用しています。
ザック・グレインキーのスパイク
ザック・グレインキーはニューバランスのスパイクを使用しています。